光あれ

などと言ってひろがる

これはまだ空間ではなくて

そこに現れる煙、靄、色の塊

音、意識、物、なんでもいいやすべて抵抗

抵抗は痕跡

なぜか抵抗がある

それは光に飲み込まれないように守るため

消えてしまわないように

それははじまりでも終わりでもなく

出来事

それはあった

あったみたい

 

すべての写真があって

例えば成人してはじめて目が見えるようになった人が

それら無数の写真を見たとき

そこになにを見るか

見ていくか

そもそもそれは見えるか

 

舞台やショーウィンドウや美術館の中のひとつの場所

あらゆる不可能の座礁した抵抗の場所

波打ち際

それらの場は示すだろう

場がなければすべては光に消える

 

それらの場は免疫のようにして形作られた

防衛のため

 

出来事の防衛のため

出会いを可能とするところのアジールとして

 

何かが起こるにはケア(キュレーション)が必要

ひとつの旋律が供されるには

 

わたしたちはあらゆるとき

それを同時にしている

されている

 

ただしそれを「しかけ」とか呼ばないでね

つど新しいのだから

手に負えなくもあるのだから

 

森や獣や森の中の獣

獣のいる森のように

手に負えなくもあるのだから

 

もし森に罠をしかけて

獣がかかったとすれば

罠にかかったのは獣ではなく

わたしたちだ