「掃除婦のための手引き書」

まなざしは散らばってる

散らばってない

ベンヤミンみたく歴史を読むのに似る

ことばをばらして

並べてみよ

 

ファントム・ペイン

出来事と台詞(情動)が小道具と書割だけの物語のようにして

ディズニーのファンタジア

ボルヘスの頬をつねる

 

系列をなすのに物語はことばとともに砕ける

並列するまばらな前後等価な情景

終わるとき

散らかした積み木のようにして

完璧にこちらを見返す 

 

個々の断片(短編)にぶつかって

読者の瞳の奥は

闇の奥の粘土の塊

その可塑性を試される

 

ただ読むを生きる

生きるは読む

読むは真冬の蝉の声