利き腕でない方の手で
問診を書く。
一文字一文字のために
肘や肩、腰が捩じくれる。
畝る。揺らぐ。
文字も捩じくれる、畝る、揺らぐ。
撮影台の上で腕まくりをして
手のひらを返すよう求められた。
台の上の十字の線が交わるところに
被写体を、患部を置く。
手はとてつもなく重い。恐怖。
呻き、喘ぎ、
超スローモーションで。
肘や肩をひねくらせて腰を浮かせて
回避しようとしたけれど空しく
超の付く激痛が、線の交差する一点に穿たれた。
そのまま静止との指示。
脂汗
撮影
結果
折れてた。
罅が2箇所に渡っていて
三角州のように分離した骨もある。
どうりで痛いわけだった。