近くの竹藪から、毛むくじゃらの、黒々とした

ミサイルの薬莢(そのようなものはたぶん存在しない。)のような

筍を3つ抱えたおじいさんが出てきて、道路を斜め横断しようとしていた。

掘り出したばかりと思われる筍はとても大きくて皮はごわごわしていて扱いにくそうだ。

と、見ていると

皮がするりと剥がれてひとつが落っこちて、とたんに

バランスを崩した他の2つも道路に転がった。

慌てて拾おうと手を伸ばすと、その度に皮はするりとむけて

筍はころころ転がっていく。

焦ったおじいさんは筍を引きずるようにしてなんとか歩道まで

渡り切ったのだけれど、後に、何枚かの皮が車道に散らばった

ままになった。毛むくじゃらの。